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園長先生のつぶやき~保育コラム7月~

「あのね、あげたんだよ!」

つい先日、幼稚園の見学に来てくれた小さなお友だちは年少組の在園児のAちゃんのお友だち。
「○○ちゃん、ここが○○ぐみだよ。あそんでいいよ!」
見つけるが否や、早速わざわざ玄関に出てきてくれて、自分のクラスにご案内。「ここがブロック」「ここで“え”をかくの」「でね、“○○せんせい”っていうの」つい二ヶ月ほど前まではオドオドしていたのに、すっかり幼稚園を“我が家”のように案内してくれていました。

 色々と案内してくれている間に、自分が先生に作ってもらっていた“折り紙のお花”をプレゼントとして手渡してくれていたAちゃん。いざお友だちが帰る時には、そのお花は返してもらえると思ってたんでしょう…お友だちが手にしているお花をジーッと見ています。
「Aちゃん、このお花もらって、お友だちすっごく嬉しいみたいだから、“このお花”はお友だちにプレゼントして、新しいお花を先生に作ってもらおうか」
表情が曇ったAちゃん…でもそれはほんの一瞬。次の瞬間には「いいよ!」と、言って、笑ってバイバイ。その後、先生の元に小走りで駆けていって「あのね、お花あげたんだよ」というお話をしていたようです。

 自分の思いをグッと抑えて、相手の気持ちを優先してあげる…昨日までは出来なかった、そして同い年や大人に向けてはなかなか出来にくい、思いやったり、愛おしむ気持ち。そうした気持ちが広がっていく中で、日本人らしい相手を思いやる道徳心や倫理観が育まれていきます。

 「ならぬものはならぬのです」という有名な会津の言葉があります。先日研修会で会津の方とお話しした際に、その真意は「他者からの指示を聞くのでは無く、“自らの意志、倫理観で、自らの行動を律していくこと”なのです」というお話を伺いました。
 大きな自律に繋がる、日常の中の小さな自律。保育でも、子育てでも、そういった姿を大切にしていきたいものですね

(賀門)

「ぜんぶたべたよ~!」わざわざ見せに来てくれる姿も嬉しいですね(^^)

「ぜんぶたべたよ~!」わざわざ見せに来てくれる姿も嬉しいですね(^^)

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